coa-memo

備忘録的なやつです

メタモルフォーゼの縁側の話

WEBで連載されてる頃から大好きで、映画化記念で発売された廉価版のBOXを買って久しぶりに読みました。その後に映画館へ。

 

総評としては良い映画化だった。

原作が好きで映画化される場合、2時間に収めるにあたって行われる改変が合うか合わないか、大抵は合わなくてガッカリしてしまう。

今回も合わない改変もありつつ、原作まんま映画化で面白いのか?(いや面白いけどそれでも)という、私なりにも大人になって受け止めたのかもしれない。

 

ここからはネタバレありで好きだった改変、受け入れにくい改変について。

 

キャスティングについて、うららを芦田愛菜ちゃんがやることについて、芦田愛菜ちゃんは垢抜け過ぎでは??と思っていたけど、さすが役者さんだった。ちゃんと冴えない感じになっていた。

エリちゃんがロングヘアのクールビューティー系だったけど、パッション系と思っていた分意外ではあった。それ自体はどちらでも良いけど、BLに理解を示し、何なら留学の本と共に『世界一初恋』を買っちゃうのか〜というのが最初の受け入れにくかったところ。いや、わかってはいるんです、うららが友達と語り合いたいなって気持ちを出すためにどっかでそうしなきゃってのは。ついでに紡っちについても言及しとくと、うららの作った本をイベントに来て更には買ってくれて、うららも売っちゃうんだ…BLの本なのにいいの?って。そもそもイベントに参戦できなかったのも辛かった。一緒にスペースに並んで座って、布は雪さんが用意して、とか。最初にJGARDENに行くとこを省いた時点で、買う側から売る側になるっていう対比的には必要なくなったとはいえ、イベントの楽しさを味わってほしかった。もちろん、JGARDENに行かなかったので、雪さんはコメダ先生に声掛けられてもそれがコメダ先生だってわからなかったので、ちゃんと辻褄は合っていてそれはよかった。うららが自分で漫画を描こうとしてるって雪さんが気付くところも好きたったので、それもふわっとイベント出るなら作るよねってなってたのはアッサリしすぎてて勿体ないなあと思っていた。サイン本を雪さんが並べて持ってくれたのを撮るときも、ほんとはサインだけでいいのに、うららが雪さんも画角に収めておきたいってなるのが良かったんだけどな。

 

などと、気に入らないとこばっか書いてきたけど、逆に映画ならではの良かったとこもたくさんあった。

茶店で1冊の雑誌を二人できゃあきゃあ言ってるのは映画の二人だからこそと思ったし、基本的に二人のやり取りは好きだった。うららは原作より社交的で、雪さんは原作より可愛らしい感じがした(もっとサッパリしてる原作の雪さんも好き)。うららが毎日1ページ完成させようとするところに習字少年を挟むのは上手いなって思ったし、ペン入れしたりトーン貼ったりして、引き出しに1枚ずつできあがっていくのはワクワクした。紡っちが部屋を訪問したときにうららが足でBLの入った段ボールを奥へ奥へ隠そうとするのとか。『遠くから来た人』のモノローグ付きの全ページはめちゃめちゃ良かった、ってこれは原作か。いやミックスか。

 

色々と書いたけど、最初のとおり、総じて良かった。うららが漫画描くとこと、なんでもない日常でじんわり泣いちゃった。

 

ところでHuluで『君のことだけ見ていたい』もあるらしいですが、脚本が空気階段のかたまりなのはどういうオファー??